安全意識の高揚
安全テーマを課題としたこのリーフレットも今回で9号目となりました。心と体の健康に関すること、メンタルヘルスに関すること(「眠り」に注目)、整理整頓のこと、事故・災害に関すること、危険予知のこと、電気機械類の安全に関すること、安全衛生教育のこと(基本作業の確認)、安全衛生ルールのこと(作業手順の再確認)などを調べてきました。タイトルや言葉がちょっと聞きなれず難しそうに聞こえますが、実は本当に基本的であるのが「安全衛生」です。基本を守ろう、つまづいたときはスタートの状態に戻って動作を考えよう、という本当に守るべき部分を常に考えて行動すればそれが自然と「安全意識」として表れてきます。まあいいや、と手を抜かずに基本を守って作業をしましょう。
さて、今回はちょっと視点をかえてさまざまな災害について考えてみたいと思います。
災害は24時間365日いつやってくるか誰にも予測することができません。
勤務中?通勤中?買い物中?自宅でくつろいでいるとき?就寝中?とっさに起きることだからこそ日ごろから気にかけておくべきことですよね。
【火災を予防しよう!】
家庭での注意点は以下の8箇所。
①コンセント回りのゴミやホコリ、タコ足配線も×、古いものも要注意!
②タバコの消し忘れ、吸殻の蓄積、寝タバコ、周囲の人も気をつけよう!
③金魚鉢やペットボトルも太陽光線が当たると虫めがね状態で発火の危険性が!
④揚げ物をするときは絶対に目を離さないこと!洋服の袖口にも注意!
⑤子供がライターやマッチをいたずらして…少しの油断がおおごとに!
⑥ストーブの上の洗濯物、距離は十分離れていますか。
⑦お風呂の火をつけたこと忘れていませんか。空焚きはかなり危険です!
⑧仏壇のろうそくも必ず消えたことを確認しましょう。
*「放火」は予期しにくいですが、家の周囲に燃えやすいものを放置しない、ゴミは収集日の朝に出す、家の回りは明るくしておく、など可能な限りの対策は実施しましょう。
*「花火」をするときは必ず大人が付き添って、水を用意して行いましょう。強風時はやめよう。
【もし火災が起きてしまったら…】
とにかく叫んだり、鍋などを叩いて大きな音を出したりして回りの人に知らせましょう。
【避難するときは…】
とにかく早く逃げよう。炎から身を守るには水にひたしたシーツや毛布をかぶるのも一つの手です。
また、煙には有毒ガスが含まれていますから吸込まないように姿勢を低くして濡らしたタオルなどで口を覆って逃げましょう。
子供やお年寄り、病人の避難には手を貸しましょう。
火は「空気」「燃えるもの」「高い温度」の3条件が揃って燃え広がります。水を掛けると温度が下がります。
燃えにくいものをかぶせると空気を遮断できます。回りの燃えやすいものを排除すると火は広がりません。
火を広めない状況にすることも大事な行動の一つ!
『地震』を考えよう!
これこそいつ何時起こるかまったくわかりませんね。そもそも地震はどうして起こるのでしょうか。
そのメカニズムはまったく異なる以下の2つです。
①プレート境界型…海底にある海洋プレートが地球の動きによってひずんだりずれたりすることで起こるタイプ
②活断層型…活断層と呼ばれる地面の裂け目が動いて起こるタイプ
【地震を感じたら…】とにかく落ち着こう!
家の中にいたら・・・
①机やテーブルの下で頭を守り、身の安全を確保しよう!
②慌てないで火を消そう!熱くなった鍋などの落下は危険です!
③慌てて外に出てはいけません。落下物の危険性があります!
④ドアを開けて出口を確保しよう!
⑤避難時はヘルメットや防災頭巾をかぶろう!持ち物は必要最小限で。
⑥ラジオなどで正しい情報を聞こう!噂やデマに惑わされないで。
ポイント!室内でも外でも移動するときは必ず履物を履こう!
外にいたら・・・
①倒れる危険性のある壁、切れた電線などには絶対に触らない。落下物にも注意!
②がけや川べりでは山崩れやがけ崩れに注意しよう。海の近くなら津波にも気をつけて!
③電車やデパート、映画館などではパニックにならないよう係員の指示に従おう!
実際、大きな災害がおきて避難した時、家族や友人などに連絡を取るにはどうしたらよいのでしょうか。
【災害時の連絡方法】
今は誰もが携帯電話を持っていますが皆が一斉に電話を掛けることで回線がパニックになり通じにくくなります。
実際阪神大震災の時には通常の50倍の電話が3日間も集中したそうです。そんなときのための伝言ダイヤルを覚えておきましょう。
メッセージの録音…「171+1+自宅の電話番号(市外局番から)」
メッセージの再生…「171+2+自宅の電話番号(市外局番から)」
携帯からも繋がります。災害用伝言ダイヤルは「イナイ(171)」と覚えましょう。
公衆電話は災害時に「災害時優先電話」となり通話が優先されます。最初に10円玉が必要ですが無料で掛けることができます。
また、家には「誰はどこに避難している」とはり紙をしておくことも重要な連絡方法です。ただし消えないように油性ペンで書きましょう。
自宅や勤務先に避難袋は用意されていますか。非常持ち出し品をセットしておき災害に備えましょう。
□携帯用飲料水
□食品(缶詰・ビスケット・チョコなど)
□救急用品
□軍手
□貴重品(印鑑・通帳・現金など)
□ヘルメット
□懐中電灯
□筆記用具
□衣類
□下着
□毛布
□ラジオ・電池
□マッチ・ろうそく
□ウェットティッシュ
赤ちゃんのいる家庭では紙オムツやミルク・哺乳瓶もお忘れなく。
非常用備蓄品(一人分)一人最低3日分の用意が必要です!
□飲料水9㍑
□ご飯(アルファ米)5食分
□ビスケット2箱
□板チョコ3箱
□缶詰3缶
□下着3組
□衣類(スウェット上下・フリースなど)
どちらも年に一度は点検・交換をしましょう!
あんまり身近じゃないけれど、まだまだありますこんな災害!
【津波】
津波は境界型地震が起きた際に海底が持ち上がったり沈み込んだりすることで発生します。
スピードがものすごく速くジェット機(秒速約200m)並で進むこともあります。
海や川の近くにいたらどんな小さな地震でもとにかくすぐに高いところに避難をしましょう。
また津波は何度もやってくることがあります。油断は禁物です。
【洪水】
台風などの大雨によって河川が溢れます。
集中豪雨にも注意が必要です。
【土砂災害】
がけ崩れ・地すべり・土石流・鉄砲水などがあげられます。
がけからの水がにごる・がけ上から小石が落ちる・がけ面や地面にひび割れ・雨が降り続くなどが前触れです。
【高潮】
台風や低気圧の接近により海面が普段以上に大きく上昇して大波が押し寄せたり沿岸に流れ出たりします。
【竜巻】
積乱雲が巻き起こす激しいうずまきのことを竜巻と言います。
死者が出るほどの大きな被害になることもあります。風は秒速100mを超えるので壁や建物を吹き飛ばして壊します。
海岸沿いの平野部で夏から秋にかけての発生数が多いです。
吹き飛ばされたものにあたらないように、また自分自身が飛ばされないように低い位置に避難して何かにしっかりつかまって身を守りましょう。
【火山災害】
日本には「活火山(噴火活動が盛んな火山)」が108あります。
火山による災害は
①火砕流・火山灰
②溶岩流(マグマが流れる)
③土石流・火山泥流④地震⑤火山ガスなどが考えられます。
とにかく噴出し、流れ出てくるものから逃げましょう。
マスメディアの伝える正しい情報を入手しましょう。
行政機関から出される避難指示には従いましょう。
火山ガスにも注意しよう。
【なだれ】
山に積もった雪がバランスを失って崩れ落ちる現象のことを言います。
降雪中・降雪後・昼夜の区別なく広い面積にかかるので大規模になることが多いです。
巻き込まれてしまったらあきらめずに浮き上がる努力をしよう。流されているときは大声を出して自分の位置を知らせよう。
木や岩などつかまれるものがあったらしがみつこう。
【落雷】
雷雲次第で平野・海面・山岳どこにでも落ちる可能性があります。
高い木の下は危険箇所なので枝先から2m以上はなれよう。
軒先は×、建物の中に避難する。
乗り物の中は安全ですが客船ではデッキには出ないようにしよう。
テニスラケットや釣竿は手放して避難しよう。天気予報に十分注意しよう。
家の中では電気製品から1m以上はなれて部屋の真ん中でじっと待とう。
落雷の影響で電化製品が壊れる可能性もあるので万が一のためプラグも抜いておこう。